先日、テレビで仲代達矢さんの特集を見た。
1983年
旅行で能登に来た時に、能登の人々の魅力に惹かれ
毎年能登で稽古合宿をするようになったらしい。
20年前に仲代さんの監修で演劇堂が建てられ、
今、能登演劇堂で「肝っ玉おっ母と子供たち」
が公演されている。主演は仲代達矢さん、85歳。
最近のいしり亭のお客さんで
演劇堂へ行く前に、ランチしに来る人が多い。
東京から、金沢から、白山市から、いろんなところから。
自分が高校の時亡くなった、うちの曾爺ちゃんは
通信兵として戦争に行ってた人やったなと。
そしてうちの曾婆ちゃんはまだ生きとる。
小さい頃から家帰っても母じゃなくて
曾婆ちゃんと爺ちゃんと生活して、会話してきたからこそ、
なんか大きく感じることがある気がする。
戦争の時代を生き抜いて来た人らの命を感じたくて。
特集見ただけで、熱くなってしまうてことは、
演技見たら蒸発するかもしれん。と思って行ってみた。
能登中島駅を下車し、歩いて能登演劇堂へ。
見渡す限り山か田んぼ、上を向くと鷲が気持ちよさそうに飛んどる。
とか思いながら、のんびり歩いとったら通り雨が降ってきた。雨宿りなどするところはなかった。
いや、雨宿りしようと思えばできたと思う。けっこう強めの雨に当たっとるとき、
「生きとるな〜」って思った。こういう時、一番命を感じる。自分が世界の中で生きとるなあと、感じる瞬間。
日本の、しかも大好きな地元石川県の雨を全力で感じながら、びしょ濡れで演劇堂についた。
見渡す限り、じいちゃんばあちゃん、しかもかなりの数。座るところの争奪戦。
絶対あの中に20代はおらんかった、30代もおらんかったと思う。
15:00 開演
能登演劇堂の醍醐味、後ろのドアが開き、森から主人公の肝っ玉おっ母(仲代達矢)が出てきた。
会場では拍手が起こる。物語は進んで行った。
話はフィナーレ、思ってたのと違う。戦争と平和について考えさせられ、感動している自分の光景を想像していた。が、
話の内容、演出、そのへんは全然分からんかった。どうしよ。とか思いながら、
この俺の周りのじいちゃんばあちゃんは何を思っているんやろうとか考えていた。
舞台は終わり、拍手が起こる。鳴り止まない拍手。その音が忘れられない。
幕が閉じる。鳴り止まない拍手。幕がまた開く。立ち上がるじいちゃんばあちゃん。それに応える仲代達矢。僕は気づいたら泣いていた。
正直内容とかどうでもいい。目の前にいる仲代達矢は85歳にして、命がけで何かを伝えようとしていたんじゃないか。その特集を俺は見たじゃないか。
この人気は、この拍手の量は、彼の生き様、死に様への形だったはず。
周りで立ち上がって拍手していくじいちゃんばあちゃんの光景、目に焼き付けた。
将来どうなりたいか、キャリアについて最近はよく近くで議論されている。死に方、死に際について議論することこそ、
もしかしたらキャリアを考える上でのヒントになるんじゃないか。
今、僕が愛する人の一人、曾婆ちゃんが死に近づいている。
会いたくなった。と同時に将来家族が欲しい願望がまた強くなっていった。

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